賃貸住宅の場合、大家さんや管理会社から、「特殊清掃で原状回復をしてください」と言われることがあります。
「特殊清掃」という聞き慣れない言葉に戸惑うこともあるでしょう。
この記事では、特殊清掃による原状回復について、言葉の意味や作業の流れ、料金相場について説明しています。
そして最後に、原状回復費用は誰が負担するのかについてもまとめています。
特殊清掃による原状回復が必要な場合には、経験豊富な「タスカルハーツ」にご相談下さい。
原状回復義務とは?
賃貸住宅における「原状回復義務」とは、借り手(入居者)が賃貸住宅を退去する際などに、物件を入居時の状態に戻す責任や義務を指します。
具体的には、賃貸住宅を借りる際に入居者が行った変更や修繕、損傷などを元通りに修復することを意味します。
このような原状回復義務は、多くの賃貸契約で規定されており、法的にも一般的です。
原状回復義務には以下のような具体的な要素が含まれることがあります。
- 壁紙や塗装の修復:
入居者が壁紙を張り替えたり、壁を塗装したりした場合、元の状態に戻す必要があります。
- 穴や傷の修復:
壁に穴を開けたり、床や天井に傷をつけたりした場合、これらを修復する必要があります。
- 設備の修復:
入居者が設備や家具を追加した場合、それらを元の状態に戻すか、オーナーとの合意を得る必要があります。
- 掃除と清掃:
入居者は退去時に物件を清掃し、清潔な状態に戻す責任があります。
原状回復義務は、賃貸契約書に明示的に記載されていることが一般的です。
具体的な義務や責任は法律や賃貸規制に従って決まります。
賃貸契約を締結する前に、契約内容をよく理解しておくことも大切です。
特殊清掃による原状回復はどこまで可能なのか?
特殊清掃が必要な現場の汚れは、市販の洗剤や脱臭剤で対応できるものではありません。
そのため、特殊清掃が必要な現場の原状回復は、一般的な清掃やハウスクリーニング業者ではなく、専門の清掃業者による作業となります。
特殊清掃業者に依頼すれば、孤独死や事故死などの現場でもスムーズに現状回復することができ、ふたたび居住することが可能となります。
専門業者による原状回復作業の一般的な流れは、以下の通りです。
初期評価と見積もり
特殊清掃を行う前に、専門業者が物件を評価し、どの程度の清掃が必要かを判断します。この評価に基づいて、清掃費用の見積もりが示されます。
除去と修復
特殊清掃業者は、必要に応じて壁紙の剥離、塗料の剥がし、床の修復など、入居者が変更や損傷を加えた箇所を修復または元通りに戻します。
また、床や畳、壁紙の張替え、トイレなどの什器の交換などのリフォーム作業も行うことがあります。
汚れや臭いの除去
特殊清掃業者は、汚れやカビ、臭いなどを徹底的に取り除きます。これには、専用のクリーニング剤や装置を使用することがあります。
清掃と消毒
原状回復の最後の作業は、徹底的な清掃と消毒です。床、壁、天井、キッチン、バスルームなど、物件内のすべてのエリアを、衛生的な状態に戻します。
最終確認
特殊清掃終了後、業者が最終的なチェックを行い、入居時の状態に戻ったことを確認します。
特殊清掃による原状回復の費用について
日本少額短期保険協会孤独死対策委員会が2022年11月に発表した「第7回孤独死現状レポート」によると、残置物処理費用の平均額は23万5,839円、原状回復費用は38万1,111円でした。
賃貸していた部屋を原状回復させるには、合計すると60万円を超える費用がかかっています。
しかし、具体的な料金は、地域、物件の大きさ、清掃の難易度、損傷の程度、清掃業者の料金体系などによって大きく変わってきます。
地域差
物件の地理的な位置によって価格が異なります。都市部では通常、特殊清掃の費用が高い傾向があります。
物件の大きさ
物件の広さや部屋の数が、清掃費用に影響を与えます。清掃する部屋が広く、部屋数が多い場合、費用が高くなります。
清掃の難易度
物件が非常に汚れていたり、特殊な清掃が必要だったりする場合、費用が高くなることがあります。たとえば、孤独死による体液の床材への浸透や、血液の飛び散り、死臭の除去などが必要な場合です。
損傷の程度
入居者が物件に加えた損傷や変更の種類と程度によって、費用が変動します。壁や床の修復、塗装、設備の交換などが必要な場合、費用が増加することがあります。
清掃業者の料金体系
清掃業者によって料金体系が異なります。部屋の大きさを基準に料金設定をする業者や、作業時間単位で料金を設定する業者もあります。
具体的な価格を知るためには、複数の清掃業者から見積もりを取り、物件の状態や要件に合ったものを選ぶことが重要です。
原状回復のための特殊清掃費は誰が負担する?
原状回復のための特殊清掃費用は、通常、賃貸契約の条件に従って入居者が負担することが一般的です。
ただし、孤独死のように入居者が死亡している場合、まずは保証人が費用を負担する必要があります。
保証人がいない場合などは、相続した遺族の負担となります。
最近では、保証人や血縁者が見つからなかったり、相続を放棄されたりするケースも増えています。
そのような場合は、最終的には、物件のオーナーが費用を負担することになります。
基本的な内容は、契約書に原状回復に関する義務や費用の負担が明示的に規定されていることが多いです。
契約書に明示的な条項がある場合
もし賃貸契約書に「入居者は退去時に原状回復を行う責任がある」といった具体的な条項が含まれている場合、入居者が原状回復のための特殊清掃費用を負担することが一般的です。
特殊清掃での原状回復では、基本的に入居者に責任があります。
そのため、清掃・脱臭・リフォームなどの修復費用は入居者が負担することになります。
入居者とオーナーまたは不動産管理会社の合意に基づく場合
入居者とオーナーや不動産管理会社が特殊清掃費用について合意することもあります。
この場合、合意に基づいて費用を分担することができます。
特殊清掃業者をお探しの方へ
特殊清掃による原状回復について紹介いたしました。
原状回復という言葉の意味、特殊清掃による原状回復は専門業者にしかできないこと、作業の流れや料金相場について説明いたしました。
賃貸の場合、気になる費用負担についても解説しています。
特殊清掃の現場は、時間が経つにつれて原状復帰が困難になります。
特殊清掃による原状回復が必要な場合には、埼玉県を中心とした関東圏で対応可能な「タスカルハーツ」へお気軽にご相談ください。
タスカルハーツは、ご連絡いただいてからできる限り早くに対応できるような体制を整えています。
また特殊清掃の現場は感染症の危険性がありますので、タスカルハーツではお見積りに伺った際に、お客様の健康を考え、ご契約前でも現場の無料除菌をさせていただきます。
また、清掃後にリフォームが必要となる特殊清掃現場も少なくありません。タスカルハーツでは清掃後のフォローにも対応していますので、特殊清掃に関するお悩みがございましたら電話やメール、LINEでお気軽にお問い合わせください。